なんでもマルチメディア(602):カナリア諸島旅行(2)

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 朝9時半にホテルを出発し、ラス・パルマスの旧市街を皮切りに、グランカナリア

島の北部に散在する町や村を回った。

 ラス・パルマスの旧市街のヴェゲタにはカナリア様式といわれる大聖堂がある。大

聖堂の前は広場で、裏手に博物館になっているコロンブスの家(写真)がある。ここ

で高校生のグループと一緒に写真を写した。コロンブスの家を一回りしてバスに乗

り、次の目的地アルーカスに向かった。

 


columbus.JPG アルーカスでは1901年に建設された、フランスで見られるような堂々とした教

会に入った。ステンドグラスが美しかったが、教会の内部は写真撮影禁止になってい

て写真に収めることができなかった。

 次に訪れたテロールの聖母ピノ教会は若い女性のようにすっきりしている。この教

会の前で町長さんが観光客になにか説明をしていた。教会の前の通りに面した家々に

はみな木造のバルコニーがついている。これはカナリア諸島のどこにもある伝統的な

スタイルだが、屋根の上に沢山の小さな木が伸びている家があるのが面白い。日本の

山村で藁屋根の上に草が生えているのと似ている。

 


jacalanda1.jpg 海岸の村プエルト・デ・ラス・ニエヴェスのレストランで昼食。野菜サラダ、大き

な白身の魚、デザートのムース、白ワインとリカーというデラックスな昼食だった。

 タマダバ国立公園のカナリア松の原生林や、谷に沿って広がる農地、ジャカランダ

(写真)をはじめとする道路脇に咲き乱れる花などを見ながらホテルに戻った。

 

 jakaranda2.jpg

 

 

 

 


都丸敬介(2009.6.29

なんでもマルチメディア(601):カナリア諸島旅行(1)

plantpark.JPG
今月(20096月)初旬、大西洋に浮かぶスペイン領カナリア諸島に行ってきました。

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昨日成田を発って夜遅くマドリードに着いた。早朝の飛行機に乗るために、朝6時半にホテルをチェックアウト。ホテルから空港までは30分程度。ホテルで用意してもらった朝食を空港のベンチで急いで食べた。空港のメインビルディングと搭乗口があるMビルディングは離れていて、構内の連絡用地下鉄で10分かかった。

 

午前1015分にグランカナリア島の空港に到着した。マドリードからの距離は約2,000km。途中で飛行機の窓の下に小さな火山島が見えた。

グランカナリア島は直径60kmほどの円形の島で、中央に標高1,949mの山がある。人口は約70万人。北部のラス・パルマスが県庁所在地で、島の人口の半分が集まっている。島の南部のマスパロマスは広い砂丘があるヨーロッパ有数のリゾート海水浴場である。島の空港(といっても広い国際空港)はラス・パルマスとマスパロマスの中間にある。

 空港で男性ガイドのベルナルド・サンタナさんと運転手のラファエルさんの出迎えを受けた。ベルナルドさんはガイド歴40年の大ベテランで、島中みな知り合いのような気さくな人だ。

 

 
最初の訪問場所はヴィエラ・イ・クラヴィホ植物園。正門を入ったところで椰子の木の大群が出迎えてくれた。椰子の木は奥の傾斜地の上の方まで広がっている。正門から入って右手の道を進むと、珍しい木やサボテン、いろいろな花の木などが次々に現れる。バスで来た遠足の子供たちが行儀良く園内を見学していた。
 

 

 


rare flower.JPG 植物園を出て、島の中央にある山の頂上ティラハナ展望台に登った。島内の道は良く舗装されている。カーブが多い山道は狭くても車が少ないので快調に走れる。

 

山頂の展望台に隣接して、大きなドームがある建物があった。天体観測用かレーダーサイトだろう。展望台の真下にある巨大なカルデラはわき上がる雲に隠れて見えなかったが、隣の島テネリフェ島のテイデ山がよく見えた。2,000m近い山から見下ろす海の景色は雄大だ。この景色はミシュランの三つ星にランクされているという。

 


tenerife-island.JPG 2時半にカナリア料理で昼食。ホテルがあるラス・パルマスの、海に突き出た半島を一回りしてから、3時40分にメリア・ラス・パルマス・ホテルに到着した。五つ星の立派なホテルで、部屋の目の前に逗子湾のような形で砂浜が広がっている。右側には小さな船着き場や海に突き出たレストランがある。左側には、かなり高い切り立った崖が見える。海水浴をしている人が多い。

 夕食で味わった地元の白ワインはやや甘口で口当たりが良かった。

 

都丸敬介(2009.6.22

なんでもマルチメディア(600):家庭用蓄電設備

1980年代に訪問したフィンランドの知人の家には、普通の浴室のほかにサウナの設

備がありました。このサウナは電熱式自動制御の近代的な設備です。この家には、夜

間の安い電力を利用する、経済的な蓄熱式の床下暖房設備もありました。電力を熱に

変えて蓄積するのではなく、電気のまま蓄積する家庭用蓄電設備は、地球温暖化対策

や家庭生活の安全対策の手段として普及が進み、大きな産業に発展する可能性があり

ます。

 

 政府が家庭用太陽光発電設備の普及に力を入れ、余剰電力を電力会社が買い上げる

仕掛けの検討もかなり進んでいますが、安全で容量が大きい家庭用蓄電設備があれ

ば、余剰電力を電力会社に売らなくても、自宅で効果的に使えます。

 

 企業の情報通信システムの多くは、停電対策として、電池によるバックアップ電源

設備を用意しています。銅線ケーブルを使っている従来の固定電話では、電話交換局

から電話機に電力が供給されているので、停電になっても電話を使えます。けれど

も、光ファイバー・ケーブルや無線回線を使う場合は、ユーザー宅内の通信機器の動

作に必要な電力は商用電源から供給されます。したがって、停電になると電話も止ま

ります。個々の通信機器に充電式電池を組み込む方法もありますが、いろいろな機器

で共通に使える蓄電設備を用意するほうが、総合的に見ると好ましいといえます。

 

 電気自動車の普及が加速していますが、自動車で使う電池は劣化が激しいことか

ら、劣化した電池を家庭用にまわす2次使用の研究が進んでいるようです(日経エレ

クトロニクス、2009年5月4日号参照)。

 

都丸敬介(2009.5.30