なんでもマルチメディア(最終回)

今年(2016年)の1月にbinetの海老塚さんから「都丸ブログをWorldPressに移行する」という連絡をいただいたまま一度も原稿を書かず、大変申し訳なく思っています。
私は1955年に日本電信電話公社に入社して以来、40年以上の長期間、広範囲にわたる情報通信ネットワークの仕事をしてきました。その間のいろいろな体験を、670回を超えたブログに書いてきましたが、スマホの普及やクラウドサービスの発達に象徴される新しい時代が急速に進み始めたのを契機に、このブログの執筆を終了することにしました。
1970年代に米国で出版された研究論文の一つに、「大学のコンピューターにメールシステムを組み込んだところ、疎遠になっていた先生方の交流が活発になった」という記事がありました。現在のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の原点とも言えるものです。この時代にすでに情報セキュリティの問題も注目されていましたが、現状は危険性が増大するばかりです。
安心して日常的に利用できるマルチメディアの時代が発展することを期待しています。
2016年5月28日 都丸敬介

ブログ移行

都丸ブログは2016年からすべての内容をWordPress へ移行しました。

過去の画像等はうまく移行できませんでしたので、順次更新を試みます。

お気づきの点がありましたらコメント等いただけましたら優先したいと思います。

今後はすべて http://binet.jp/tomaru/wordpress/ へ統一されます。

それではよろしくお願いいたします。

何でもマルチメディア(679):モンゴルの花

今週、私が住んでいる神奈川県逗子市の文化祭行事の一環として、公募美術展が開かれています。3年前に、この美術展の作品分類に「デジタルイラスト」という項目があることに気が付いて、今年も、指導しているパソコン教室の仲間と一緒に、パソコンで作った絵画作品を出展しました。

パソコンはいろいろなことが出来るので、型にはまらない作品を出すようにしています。会場で見ていると、物珍しさもあるのか、出展した作品をカメラやスマホで写している観客がかなりいます。

添付した写真は今年出展した私の作品です。以前、モンゴルに行った時、道端に聳えていた「亀石」という名の巨大な岩に、その付近で咲いていた花をあしらったものです。

モンゴルでは、日本やヨーロッパの高山で見かけたことがない多くの花を見かけました。画面右下のエーデルワイスはモンゴルの国花だそうです。日本の深山薄雪草よりもヨーロッパのアルプスで咲いているエーデルワイスに近い感じでした。右上と左下の花は初めて見ました。

パソコンで花の写真を切り抜いていると、日ごろ見慣れた花でも、いろいろな姿が現れてきて、面白いです。

(2015.11.3)

モンゴル草原の花3

何でもマルチメディア(678):南インド旅行

このブログサイトを運営しているBINETさんから「3月以降都丸ブログの投稿が途絶えているがどうしたのか」という電話をいただきました。永い間投稿を休んだことについては、理由はありません。

南インドの寺院 (002)

今年8月、1週間ばかり、南インドに行ってきました。

インドは広い国で、地域によって異なる多様な文化や生活様式があります。旅行のガイドブックを見ると、南インドには、北インドや西インドにはない、独特な文化があるようなので、一度は行ってみたいと思っていました。南インドはタミル人と呼ばれる、タミル語を話す人たちが多く数んでいる地方です。

今回の旅行で最も強い印象を受けたのは、今まで見たことがなかった寺院の姿です。写真はタンジャヴールという町にある、11世紀の初めに建立されたブリハディーシュワラ寺院で、7世紀に始まった南インド様式寺院の最高峰として、ユネスコの世界遺産に登録されています。

この様式をドラヴィダ建築様式というのだそうです。ドラヴィダというのは、古代からインドに住んでいる民族の名前で、現在は南インドに多く住んでいます。ドラヴィダ人とタミル人はほぼ同じようです。

(2015.10.16)

何でもマルチメディア(677):体験で学ぶ

私は現役を引退してから15年たち、82歳になりましたが、10年前に頼まれて引き受けた、逗子市のシニア世代(60台、70代が中心)を対象とするパソコンの指導を今でも続けています。

 講義内容は広範囲ですが、多くの人が写真の修整・加工やパソコン絵画(ディジタルイラスト)に興味を持っています。2013年から、逗子市美術協会主催の公募美術展のディジタルイラスト部門に、みんなで作品を出展するようになりました。

 パソコンは機能や使い方の変化が激しく、標準OSのウィンドウズだけでも、私が指導を始めてから今までに、XP、ビスタ、7、8、8.1と変化しました。アプリケーションプログラムやインターネットサービスも急速に変化しています。教室では受講者用のパソコンを20台用意していますが、ハードやソフトの変化に応じて常にメンテナンスをしています。

 メンテナンス作業をしていると、多くの不可解な現象に出合います。また、受講者からは自宅で使っているパソコンについて相談を受けることがよくあります。問題点の中にはメーカーのマニュアルや市販の教科書ではわからないないことがよくあります。こうした問題の現象や原因を調べることの体験は貴重です。

 シニア世代のパソコンユーザーの多くは、使い慣れた機能に満足しています。ところが、パソコンが不具合になり、メーカーに相談したところ新しい機種の購入をすすめられて悩んでいる人が時々います。こうした問題を解決するのに、過去の体験が役立ちます。また、講義で教えることへのフィードバックができます。トラブル対策は謎解きのようで面白いです。

都丸敬介

何でもマルチメディア(676):電話のトラブル

昨年12月、徳島県で大雪のために電話が使えなくなり、集落が孤立状態になるというトラブルがありました。

この原因について大手新聞に解説者の署名付きの解説記事が掲載されましたが、その内容は正しくありません。

この解説には「一般の電話は、自宅が停電しても通話ができるようになっています。電話線に約50ボルトの電圧で電流が流れているためです。かつて電気の供給が不安定だったり、集落に電線がなかったりした時代、日本中に電話を引くために考えられた方法でした。」とあります。

の電話ケーブルを使って電話局から電話機に電流を流すことは、電話機の動作に必要な電気を供給すると同時に、電話機の回転型ダイヤルで電流を断続して、電話番号を電話局の電話交換機に伝えるための手段だったのです。

新聞の解説記事には「NTTが光回線で提供するIP電話」という記述があります。災害にあった集落が光回線(光ファイバーケーブル)を使っているのであれば、もともと電話局から電話機への電流供給はないのです。携帯電話やスマホの端末と無線基地局をつなぐ無線回線も電力供給機能はありません。

徳島県で発生したトラブルは「IP電話に問題があった」というよりも、むしろ、非常時対策ができてなかったというべきでしょう。

都丸敬介(2015.02.11)

何でもマルチメディア(675):第5世代無線アクセス

現役時代に会員になったいくつかの学会から送られてくる文献を見ていると、80歳を過ぎた今でも、学生時代に図書館で最先端技術に触れたときと同じようにワクワクします。

 最近、第5世代(5G)無線通信の文献をいくつか読みました。まだ第4世代(4G)のサービスが始まったばかりであり、5Gシステムが実用になるのは2020年以降とされていますが、これが実用になった時代には多くの人たちの日常生活がどのように変わっていくかということは想像できます。

 5G時代の狙いは、人だけでなく、相互接続することで効用が広がるあらゆるものの間の通信の実現ということです。5G無線アクセス網の通信速度は、企業や大学の構内では10Gb/s、一般的な利用環境でも100M/s以上となっています。これを実現する伝送帯域幅は10GHzから70GHzということです。

 この分野の技術の国際標準化組織であるITU-Rの作業部会WP5Dで描かれたシナリオでは、2015年から2017年にかけて予備的な標準化作業が行われ、2020年までに標準化が終わるということです。そして、2018年には実験が始まり、2020年には商用システムが出現するということです。また、通信事業者間でにぎやかな開発競争が始まることでしょう。

都丸敬介(2015.01.21)

何でもマルチメディア(674):IoTのさきがけ

 最近IoT(モノのインターネット:Internet of Things)の話題が活発になってきました。IoTの構想や実現方法の文献を見ていると、今から30年前の体験を思い出します。

 1980年代前半のある日、務めていた会社の対外窓口担当者から、「米国のベンチャー企業の社長から、画期的な構想の説明をしたいという申し入れがあるので、話を聞いてもらえないか」という電話がありました。

 説明を受けた内容は、「世界のコンピューター事業の状況を分析した結果、スーパーコンピューター、メインフレーム・コンピューター、ミニコンピューター、マイクロコンピューターのどれも事業規模(単価×出荷数)が同程度だということが分かった。そこで、1チップサイズのコンピューターを考えた。一人の人間が10個程度身につけるようになれば、莫大な生産量になる」という話でした。社長さんはこのような製品を実現するパートナーを求めて日本に来たのです。

 この提案は、時期尚早という判断で実現しなかったのですが、この時から30年たった現在のIoTの構想と見事に一致しています。1980年代の技術では、機能的にもコスト的にも実現が難しかった1チップ・コンピューターが実現できるようになった今、IoTがどのように社会に浸透するのか、大変興味があります。

(2015.01.08)