何でもマルチメディア(671):インターネットの語源 

 ”インターネット”という言葉は、誰でも知っている言葉になりましたが、その語源についての正確な説明はほとんど見当たりません。IT関係の用語集を見ても、大部分が概念的な説明であり、インターネットという言葉が、インターネットの最大の特徴的技術である、”インターネット・プロトコル(IP)”に基づいていることの説明はありません。

 IPは、文書、音声、画像などのあらゆる種類のデータをディジタルデータとして運ぶ、電子はがき(パケット)の規定です。一つ一つのIPパケットには送信元IPアドレスとあて先IPアドレスがついています。送信元から宛先にどのようなルートを経由して届けるかということは決められていません。このような通信形態をコネクションレス型(CL)通信と呼びます。

 パケット通信の技術は1960年代に米国で生まれました。最初のパケット通信方式は、あらかじめ送信元とあて先をつないでからパケットを送るコネクション型(CO)通信でした。
 世界最初のパケット通信網は、米国国防総省の高等研究計画局(ARPA)がスポンサーになって実現したARPAネットです。このARPAネットがインターネットのルーツです。

 1つのIPパケットが運べるデータ量には制限があるので、データ量が大きいメッセージは一連の多数のIPパケットに分けて送られます。このために、宛先に届いた一連のパケットの到着順序が崩れたり、一部のパケットが宛先に届かないことがあります。こうしたトラブルを補正するためにTCP(トランスミッション・コントロール・プロトコル)が用意されています。

 TCPとIP を組み合わせたTCP/IPの技術が確立したことから、1983年にARPAネットの基幹プロトコルがTCP/IPに切り替えられ、インターネットと改名されました。そして、1980年代後半にはインターネットの世界的な普及が始まりました。

都丸敬介 (2014.07.28)

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「何でもマルチメディア(671):インターネットの語源 」への1件のフィードバック

  1. これも語源ではないような……?
    語源って表現するなら「インター」と「ネット」がそれぞれどういう意味で何故その言葉を使うに至ったかという説明をするべきかと思われます。

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