なんでもマルチメディア(604):カナリア諸島旅行(4)


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6日(土)

 

 テネリフェ島の西に40km離れたラ・ゴメラ島に渡り一日を過ごす。朝815分にホ

テルのロビーに集合。すでにパトリシアさんが待っていた。大型の高速カーフェリー

9時にテネリフェ島を出発。1時間足らずでラ・ゴメラ島東海岸の町サン・セバス

ティアンに到着。カーフェリーの客室は久里浜と金谷の間のフェリーの4倍ほどの広

さで、客室の下の車庫には大型バスが何台も入る。

 ラ・ゴメラ島は直径が20kmほどの円形の島で、カナリア諸島の中で唯一つ空港がな

い島だったが、空港の建設が進んでいた。島の中心に最高1,487mの台地がある。この

付近は照葉樹の原生林が広がるガラホナイ国立公園で、世界自然遺産に登録されてい

る。

 海から見た海岸の断崖や、島の中の険しい段々畑が印象的だ(写真参照)。訪れた

小さな熱帯植物園ではマンゴーやバナナの実がなっていた。

 


la Gomera.jpg 午後1時、島の北部の村ラス・ロサスのレストランで昼食。独特の指笛による情報

伝達のデモンストレーションがあった。客の持ち物を食堂の中に隠し、そのことを見

ていた男性が指笛で知らせると、別室で聞いた女性が隠したものを探し出して、持ち

主に渡す。山の中では数km離れて指笛による会話ができるという(写真参照)。

 昼食後、ガラホナイ国立公園の景色を楽しみながら、最高点の近くで車を降りて、

山頂に通じる幅3mほどの緩い傾斜の山道を歩く。道の両側には切れ目なくいろいろ

な花が咲いている(写真参照)。

 

 


la Gomera2.jpg空気が爽やかで、歩いていて気持ちがよい。1.5km

ほど歩いて山頂の展望台に出た。

 奇岩や段々畑を見ながらサン・セバスティアンに戻り、コロンブスが礼拝したとい

15世紀の教会の近くの喫茶店で休憩。午後5時発のカーフェリーに乗り、550分に

テネリフェ島に戻った。

 

 yubibue.JPG

 

 

 

なんでもマルチメディア(603):カナリア諸島旅行(3)

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 朝7時にホテルを出発して空港に向かった。途中で海から大きな朝日が顔を出した。飛行時間20分で、9時半にテネリフェ島の北空港に着いた。テネリフェ島には北空港と南空港があり、北空港のほうが大きい。着陸前にテネリフェ島のシンボルで富士山のように形がよいテイデ山がよく見えた。

 

 テネリフェ島は円盤に柄をつけたしゃもじのような形をしている。円盤部分の直径が約60kmでその中心にスペインの最高峰テイデ山(標高3,718m)がある。柄の部分が北東に延びていて、その中央部に北空港がある。

 空港では現地女性ガイドのパトリシアさんが待っていた。パトリシアさんはフランス人で、24年前にテネリフェに移住したという。陽気で健康的。癖のないわかりやすい英語を話す。

 

 最初に訪れたのは空港からあまり遠くない、世界遺産の古都ラ・ラグーナ。グランカナリアのテロールと同様に、木造のバルコニーが目につく。黒光りしている松の木で造ったバルコニーには細かい彫刻が施されていて、ネパールの建物を思い出した。町中を一回りしてからマーケットを見学。果物や魚、花などの種類が多く、色が鮮やかだ。(写真参照)

 


tenerife-island(Mt-Sea).jpg ラ・ラグーナから北東に進み、クルーズ・デル・カルメンの見晴らしがよいレストランで午後1時に早めの昼食。ゆでたジャガイモから始まり、メインは厚さ2cmほどの大きなポーク。

 ここから東に進み、テイデ山がよく見える展望台まで車で登った。この後、青い海と黒い岩が美しい海岸の村タガナナに下った。この村に下る道はアップダウンとカーブが激しく、終点がない高速ジェットコースターのようだった。(写真参照)


 今日の観光はここまでで、島の東海岸の高速道路を延々と走り、ホテルに向かった。ホテルは島の南部の新開発リゾート地ラ・カレータの新しい五つ星ホテルシェラトン・ラ・カレータ。庭にいくつもの

 

laguna-schech.jpg

ールがあり、その先の海岸の砂浜にも出られる。

都丸敬介(2009.7.2

なんでもマルチメディア(602):カナリア諸島旅行(2)

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 朝9時半にホテルを出発し、ラス・パルマスの旧市街を皮切りに、グランカナリア

島の北部に散在する町や村を回った。

 ラス・パルマスの旧市街のヴェゲタにはカナリア様式といわれる大聖堂がある。大

聖堂の前は広場で、裏手に博物館になっているコロンブスの家(写真)がある。ここ

で高校生のグループと一緒に写真を写した。コロンブスの家を一回りしてバスに乗

り、次の目的地アルーカスに向かった。

 


columbus.JPG アルーカスでは1901年に建設された、フランスで見られるような堂々とした教

会に入った。ステンドグラスが美しかったが、教会の内部は写真撮影禁止になってい

て写真に収めることができなかった。

 次に訪れたテロールの聖母ピノ教会は若い女性のようにすっきりしている。この教

会の前で町長さんが観光客になにか説明をしていた。教会の前の通りに面した家々に

はみな木造のバルコニーがついている。これはカナリア諸島のどこにもある伝統的な

スタイルだが、屋根の上に沢山の小さな木が伸びている家があるのが面白い。日本の

山村で藁屋根の上に草が生えているのと似ている。

 


jacalanda1.jpg 海岸の村プエルト・デ・ラス・ニエヴェスのレストランで昼食。野菜サラダ、大き

な白身の魚、デザートのムース、白ワインとリカーというデラックスな昼食だった。

 タマダバ国立公園のカナリア松の原生林や、谷に沿って広がる農地、ジャカランダ

(写真)をはじめとする道路脇に咲き乱れる花などを見ながらホテルに戻った。

 

 jakaranda2.jpg

 

 

 

 


都丸敬介(2009.6.29

なんでもマルチメディア(601):カナリア諸島旅行(1)

plantpark.JPG
今月(20096月)初旬、大西洋に浮かぶスペイン領カナリア諸島に行ってきました。

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昨日成田を発って夜遅くマドリードに着いた。早朝の飛行機に乗るために、朝6時半にホテルをチェックアウト。ホテルから空港までは30分程度。ホテルで用意してもらった朝食を空港のベンチで急いで食べた。空港のメインビルディングと搭乗口があるMビルディングは離れていて、構内の連絡用地下鉄で10分かかった。

 

午前1015分にグランカナリア島の空港に到着した。マドリードからの距離は約2,000km。途中で飛行機の窓の下に小さな火山島が見えた。

グランカナリア島は直径60kmほどの円形の島で、中央に標高1,949mの山がある。人口は約70万人。北部のラス・パルマスが県庁所在地で、島の人口の半分が集まっている。島の南部のマスパロマスは広い砂丘があるヨーロッパ有数のリゾート海水浴場である。島の空港(といっても広い国際空港)はラス・パルマスとマスパロマスの中間にある。

 空港で男性ガイドのベルナルド・サンタナさんと運転手のラファエルさんの出迎えを受けた。ベルナルドさんはガイド歴40年の大ベテランで、島中みな知り合いのような気さくな人だ。

 

 
最初の訪問場所はヴィエラ・イ・クラヴィホ植物園。正門を入ったところで椰子の木の大群が出迎えてくれた。椰子の木は奥の傾斜地の上の方まで広がっている。正門から入って右手の道を進むと、珍しい木やサボテン、いろいろな花の木などが次々に現れる。バスで来た遠足の子供たちが行儀良く園内を見学していた。
 

 

 


rare flower.JPG 植物園を出て、島の中央にある山の頂上ティラハナ展望台に登った。島内の道は良く舗装されている。カーブが多い山道は狭くても車が少ないので快調に走れる。

 

山頂の展望台に隣接して、大きなドームがある建物があった。天体観測用かレーダーサイトだろう。展望台の真下にある巨大なカルデラはわき上がる雲に隠れて見えなかったが、隣の島テネリフェ島のテイデ山がよく見えた。2,000m近い山から見下ろす海の景色は雄大だ。この景色はミシュランの三つ星にランクされているという。

 


tenerife-island.JPG 2時半にカナリア料理で昼食。ホテルがあるラス・パルマスの、海に突き出た半島を一回りしてから、3時40分にメリア・ラス・パルマス・ホテルに到着した。五つ星の立派なホテルで、部屋の目の前に逗子湾のような形で砂浜が広がっている。右側には小さな船着き場や海に突き出たレストランがある。左側には、かなり高い切り立った崖が見える。海水浴をしている人が多い。

 夕食で味わった地元の白ワインはやや甘口で口当たりが良かった。

 

都丸敬介(2009.6.22