黄金のマスクで有名な、エジプトのツタンカーメン王のミイラが、昨日(2007年11月4日)に初めて公開されたというニュースが報道されました。昨日はツタンカーメンの墓が、85年前にルクソールの王家の谷で発見された日だということです。
このニュースを聞いて、今から40年以上前に、ツタンカーメンの黄金のマスクが東京で展示されたときに、長い行列に並んで見たことや、カイロのエジプト考古学博物館でこのマスクに再会したときの感激を思い出しました。
エジプト考古学博物館には素晴らしい展示品が多数ありますが、なかでもミイラ室に展示されている古代の王や女王のミイラは、今にも話しかけてくるようで、その保存技術には驚きました。この特別展示室は写真撮影が禁止されている聖域です。ミイラ室の中央には、13世紀にアブ・シンベル神殿を建設したラムセス2世のミイラが安置されています。
パリのルーブル美術館やロンドンの大英博物館にはエジプト文明を伝える素晴らしい遺産が沢山ありますが、エジプト考古学博物館に展示されているツタンカーメンの墓からの出土品と比較すると影が薄くなります。王家の谷にある多数の王墓に描かれている壁画は、そこに行かなければ見られないものです。中国の西域にある石窟の壁画の一部ははぎ取られましたが、盗掘されたエジプトの王墓の壁画は無事だったようです。
カイロのピラミッドは素晴らしいけれども繰り返して見に行くほどの魅力を感じません。けれども、王家の谷やルクソール神殿などがあるルクソールは、1週間ぐらい滞在したい場所です。
都丸敬介(2007.11.5)
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