CDが出現して以来、LPレコードを聴く機会がめっきり減って、いつのまにかレコードプレイヤーもどこかにいってしまいました。最近、若い頃買ったLPレコードのジャケットを見ていて、無性に聴きたくなり、早速レコードプレイヤーを購入しました。この数日はLPレコードにはまっています。
LP、CD、DVDと3世代の媒体が揃っている、同じタイトルのミュージカル映画やオペラを比べて、LPの思いがけない良さを認識しました。数時間にわたる全曲のDVDを観賞するのは、フルコースのディナーのようであり、なかなか、まとまった時間をとることができません。これに対して、ハイライト部分を編集したLPは午後のティータイムのようであり、気楽に、しかも気持ちを集中して聴くことができます。
音楽を聴きながら、LPに添付された解説記事や歌詞を読んでいると、改めて多くのことを学びます。CDやDVDに添付されている、電気製品の取扱説明書のような小さなサイズの細かい字の解説と比べると、LPに添付されている解説はどれもおおらかな感じを受けます。これは優れた文化といえます。
ブロードバンドネットワークの普及にともなって、音楽をダウンロード購入する人が増えた影響で、CDの売上が大きく減少しているようです。音楽という商品の品揃えとコストを考えると、この傾向は当然のことですが、解説記事が伴わないことによる文化の衰退は残念です。
都丸敬介(2007.10.28)
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