なんでもマルチメディア(443):見てみたい名画

1月28日(2006年)の日本経済新聞別刷り「NIKKEIプラス1」に、「一度は見てみたい名画」の調査結果が記載されていました。1位がレオナルド・ダ・ヴィンチ:モナリザで、その後の10位までは、ゴッホ:ひまわり、ムンク:叫び、レオナルド・ダ・ヴィンチ:最後の晩餐、ピカソ:ゲルニカ、ミレー:落穂ひろい、ミケランジェロ:最後の晩餐、モネ:睡蓮、ドラクロワ:民衆を導く自由の女神、フェルメール:真珠の首飾りの少女です。
 私は最後の一つを除いて全部見たことがあります。この記事を読みながら、それぞれの作品が置かれている場所を思い出しました。もう一度見るとすればどれにしたいかと問われたとすると、迷いなく、パリのオランジェリー美術館にあるモネの睡蓮の部屋を選びます。大きな楕円形の二つの部屋の壁に、それぞれ4枚ずつ睡蓮の池が描かれています。部屋の中には鑑賞用の椅子があるだけです。私が行ったときは、何人もの人が床に寝そべって、気持ちよさそうに壁の絵を見つめていました。日経の記事によると、オランジェリー美術館は改装中で、再開は2006年の5月か6月になる見通しだそうです。
 モネの睡蓮の部屋から、東山魁夷が描いた、奈良・唐招提寺にある鑑真和上の御影堂障壁画を連想しました。昭和40年代から50年代にかけて、二期に分けて描かれた合計68面の大作が、唐招提寺に収められる前に一般公開されたのを見ました。
マネと東山は絵の主題も画法も違いますが、伝わってくる安らかな気持ちは共通しています。これらの絵を音楽にたとえると、マネからはビバルディを、東山からはシベリウスをそれぞれ感じます。
都丸敬介(2006.01.29)

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