なんでもマルチメディア(463):携帯電話の機能

 今日(2006年6月5日)の日本経済新聞に、携帯電話に欲しい機能についてのアンケート調査結果が照会されています。複数回答調査で、回答者の60%以上が欲しいとしている機能はeメール、カメラ、時計の三つです。これらに続くのがアドレス帳とGPSです。ホームページ閲覧、音楽プレーヤー、テレビ(ワンセグ)が35%程度でほぼ同じですが、電子財布機能やテレビ電話機能は30%以下となっています。
 調査方法はインターネットによるということなので、インターネットを利用していない携帯電話ユーザーもいることを考えると、回答結果にはいくらかの偏りがあるかもしれません。携帯電話の基本機能である電話を含めて、それぞれの機能の一日の平均利用回数と、延べ利用時間のデータがあると、利用者の行動様式がより鮮明になるはずですが、残念ながらこのようなデータは記事にはありません。
カメラと時計の機能が携帯電話と組み合わさることで、どのような相乗効果が生まれ、その効果がどの程度利用されているのでしょうか。カメラで写した写真を、すぐに友達や自分のパソコンに送れることは大きな相乗効果ですが、大部分のユーザーは独立したデジカメと同様に、写した写真を保存しているだけではないかと想像します。カメラと時計をそれぞれ持ち歩く代わりに、携帯電話一台を持ち歩けばよいということなのでしょうか。
 独立したカメラや時計と比較すると、携帯電話のカメラと時計の機能は劣りますが、これで十分だと考える人は独立したカメラや時計を持たなくなるでしょう。一方、不満を感じる人は、より高級なカメラや時計を求めるようになるのかもしれません。携帯電話の高機能化がもたらす消費者行動の変化は興味深いことです。
都丸敬介(2006.06.05)

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