なんでもマルチメディア(409):モンゴルの旅(5)

2004年7月12日(月)
 ウランバートルから北東方向約70kmの山岳保養地テレルジのツーリスト・キャンプに移動。トランクはウランバートル・ホテルに預けて,1泊に必要なものだけを入れたザック1つの軽装。途中,標高2,700mの峠で小休止。眼下にモダンな別荘地域が見えた。峠を下りると国立公園に入る。巨大な岩が重なる山岳地帯の中に,「亀石」という亀の形をした高さ15mの大きな岩がある(写真)。このあたりは,草の中にエーデルワイスを始めとするいろいろな高山植物が咲いている。エーデルワイスはモンゴルの国花である。
 10時にテレルジ・ヒロタというツーリスト・キャンプに着いた。ゲルのほかに木造のロッジや,ホテル,レストラン棟などがある。先着のグループが馬に乗っていた。
 馬の世話や,キャンプの管理をしている人のゲルを訪ねた。ツーリスト・キャンプから電気が引かれていて,ゲルの中にはテレビ,冷蔵庫,電子レンジがあった。馬乳酒とこれを蒸留した強い酒を振る舞われたが,においが強烈だった。大鍋で煮たヨーグルトはおいしかった。
 キャンプの食堂で昼食をとった後,近くの尾根に登った。尾根の反対側は眼下に川が流れ,映画「サウンド・オブ・ミュージック」の風景を彷彿とさせる。高山植物の種類も多い。尾根にいる間に雷が鳴り,黒雲が広がった。ゲルに戻るとすぐに雨が降り始めた。テントの上をはねる雨の音が懐かしい。
 午後7時,レストラン棟のテレビでナーダム祭の相撲トーナメントの準決勝を見ていると,ガイドのナサさんの友人が近くの森の中でキャンプをしているので,そこで夕食にしようということになった。10mほどの幅の橋がない川を渡らなければならなかったが,ナサさんの友人たちが背負ってくれた。行きは何事もなかったが,帰りは妻を背負った立派な体格の若者が川の中で転倒してびしょ濡れになった。ゲルに戻ってからストーブでがんがん薪を燃やして濡れた衣服を乾かした。薪がパチパチはぜる音が心地よい。
 夜12時前,駐車場の電灯が明るかったが,それでも頭の真上を流れる大きな天の川と,懐かしい多くの星がよく見えた。
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都丸敬介(2005.07.07)

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