なんでもマルチメディア(641):M2M通信

ハンドレッドクラブの事務局を務めている海老塚さんが主催する、6月30日のBINET戦略セミナーのテーマが「M2M通信とワイアレス・スマートグリッド」となっています。

 M2M(マシン・ツー・マシン)通信は機械同士がデータをやりとりする通信のことです。M2M通信はデータ処理ネットワークシステムや多数のセンサーを配置したデータ収集システム、遠隔制御システムなどの多くの分野で以前から行われてきたことですが、”M2M”という言葉が使われるようになったのは比較的最近のことです。

 IEEE(米国電子学会)が発行している論文誌の1つ”IEEEコミュニケーションズ・マガジン”の2011年4月号にはM2Mの特集記事が掲載されています。記事の1つでは、M2Mの使用例として、セキュリティーと公衆安全、スマートグリッド、追跡、車両テレマティクス、支払い、健康管理、遠隔保守と制御、および消費者機器を挙げています。ホームM2Mネットワークをテーマにした記事もあります。

 M2Mの適用分野が急速に広がった背景には、高速無線通信技術の発達と普及があり、”モバイルM2M”という言葉も使われています。M2M通信ネットワークで運ばれるデータの性質は人が関与する通信よりもはるかに複雑です。そして、要求されるデータ伝送性能、通信継続時間、信頼性、サービス品質、安全性、通信コストなどの要件が多様化します。

 M2Mを、一過性の流行語ではなく、新しい社会を創る汎用的な基礎として実現することを願います。

 

都丸敬介(2011年5月31日)

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です