今朝(2010年2月16日)の新聞で、2つの興味深い記事が目にとまりました。1つは日経産業新聞に掲載された「携帯電話産業が、固定通信や放送など異分野との融合による飛躍を目指し始めた」という記事です。もう1つは日本経済新聞に掲載された「テレビが見られるチューナー内蔵のパソコンの存在感が薄い」という記事です。
固定電話と携帯電話の融合や通信と放送の融合といった、各種のサービス融合は目新しいことではありませんが、黎明期から発展期への移行が始まったといえるのかもしれません。携帯端末の通信量(トラフィック)を調べると、自宅でのインターネット利用が急速に増えているということです。このことは、情報通信ネットワークのサービス機能に対する新しいニーズが顕在化してきたことを意味し、これに対応するためにはネットワークの構成やサービス機能の変革が必要になることを示唆しています。
パソコンの販売台数に占めるテレビ受信機能付きパソコンの割合は、2005年の40%弱をピークにして減少が続き、2009年には10%以下になったということです。こうなった最大の原因は、薄型テレビの大画面化と価格低下ですが、部屋のテレビをつけたままパソコンを使うという多くの人の行動様式も無視できません。研究開発が進んでいるIPTV(インターネットプロトコルテレビジョン)が実用になると、ノートパソコンの外付けディスプレイにテレビの画面を表示して、パソコンを操作しながらテレビを見ることができるようになります。マルチメディアの次の時代がすでに始まっているのです。
都丸敬介(2010年2月16日)
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