なんでもマルチメディア(635):エローラの石窟寺院

インドには多数の古い石窟寺院があります。その中で、最高の文化遺産といわれているのがエローラのカイラーサナータ寺院です。エローラは西インド最大の都市ムンバイから約350km東にあるアウランガバードという都市の郊外にあります。
 エローラには34の石窟寺院があり、仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教の3つのグループに分かれています。写真1仏教寺院群です。デカン高原の崖を削って造った石窟であることがよくわかります。
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 写真2と3はエローラ最大のカイラーサナータ寺院(ヒンドゥー教)です。この寺院は崖を横から削ったのではなく、地上から掘り下げて造られたものです。高さ35m、幅60m、奥行き90mの規模は圧倒的な重量感があります。この巨大な彫刻の制作は、クリシュナ1世(在位756年〜775年)の命令で始まり、完成までに100年以上の時間がかかったということです。
この時代にすでに先例や技術があったのでしょうが、全体の設計図がどのようなものであり、どのようにして工事監督や作業者に指示されたのかということはわかりません。写真2や3の構造物が1つの岩としてつながっていることは、実物を見ていると納得できますが信じられません。
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 写真4と5は壁面や寺院の内部にある彫刻の一部です。1つだけでも博物館の目玉展示物になるような彫刻が数えきれないほどあり、それぞれがあるべき場所にあって調和しています。
 カイラーサナータ寺院以外の石窟も、みな規模が大きく、しかも繊細で立派です。
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都丸敬介(2011年1月17日)

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