なんでもマルチメディア(630):インターネット・ビジョン

コンピューターの応用研究分野に「コンピューター・ビジョン」というのがあります。インターネット上の百科事典ウィキペディアでは、コンピューター・ビジョンを「大雑把に言って「ロボットの目」を作る研究分野である」と説明しています。この説明では具体的なことが分かりませんが、おおむね、静止画や動画のデータを集めて自動分析し、3次元認識や動画像認識を行うことを総称しています。

 このことに関連して、IEEE(米国電気電子学会)が20108月発行の論文誌で「インターネット・ビジョン」の特集を組んでいます。この言葉はまだウィキペディアには見当たりませんが、コンピューター・ビジョンとインターネットを結び付けることによって、新しい可能性や価値を生み出すものと言えます。

 たとえば、インターネット上にある莫大な量の写真を集めて、観測対象をいろいろな方向や距離から見た形に加工することや、時間的な変化を表示することの研究が行われています。このような技術が進歩すると、いままで見えなかったものが見えるようになる可能性があります。そして、新しい社会システムや産業に発展することが期待できます。

 残念ながらこの特集号の論文執筆者には日本人が一人も見当たりませんでしたが、現役世代の研究者や企業のリーダーにも関心をもってもらいたいテーマの一つです。

都丸敬介(2010820)

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