今日(2007年1月7日)NTTドコモがPHSサービスを終了します。PHSは日本で開発された、ディジタル・コードレス電話技術を応用した簡易型携帯電話システムで、1995年にサービスが始まりました。サービス開始直後はユーザー数が急速に増えましたが、一般的な携帯電話の普及が進むにつれて、PHSのユーザー数は減少しました。
NTTドコモのPHSサービスが終了しても、PHSの利用がなくなるわけではありません。PHS事業者のウィルコムは伝送速度の高速化に取り組んでいて、800キロビット/秒の高速サービスの計画を発表しています。さらに、20メガビット/秒の技術開発に取り組んでいることが報じられています。PHSはサービス開始に必要な設備投資額が携帯電話よりもかなり小さいことから、数年前に中国でPHSの大量導入が始まりました。
PHSはもともとコードレス電話から出発したシステムですから、携帯電話システムとは違った効果的な利用方法が考えられます。たとえば、通信サービスの新しい形態として注目されているFMC(固定電話と携帯電話の融合サービス)です。これは、端末の使用場所に応じて、同じ端末を固定電話網と携帯電話網のどちらかにつないで使う方法です。
FMCの実現手段の一つとして無線LANが注目されています。第3世代あるいは第4世代の携帯電話、次世代PHS、無線LANが三つ巴になって競争し、あるいは棲み分ける時代になりました。それぞれに長所と短所があるので、今後どのように展開するのか興味があります。
都丸敬介(2008.1.7)
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