なんでもマルチメディア(538):ブロードバンド無線アクセス

昨年末、ブロードバンド無線アクセス・サービスのために、周波数2.5GHzの新しい無線電波を使う免許の付与が、KDDIグループのワイアレスブロードバンド企画と、PHSサービスを提供しているウィルコムの2社に決まりました。

ワイアレスブロードバンド企画は新しい技術であるWiMAX(ワイマックス)を使うことを計画しています。WiMAXは現行のADSLなみの高速通信速度を実現できる技術の1つとして、世界各国で注目されています。

 昨年7月、米国の老舗の大手通信事業者であるスプリント・ネクステルと新興通信事業者のクリアワイアが共同で、WiMAX方式の無線ネットワークを構築する計画を発表しました。しかし、この共同事業計画は11月にご破算になりました。そして、スプリントは単独でXOHM(ゾームと発音)という名称のサービスを提供する計画を進めています。当初の通信速度は2〜4メガビット/秒ということですが、WiMAX40メガビット/秒程度の高速通信が可能な技術です。

 光ファイバケーブルを使うブロードバンド固定アクセス・サービスの普及が本格化した日本で、ブロードバンド無線アクセス・サービスがどのように発展するのか、興味深い話題です。FMC(固定・移動体通信融合サービス)がすでに始まっていることから、ブロードバンド固定アクセスとブロードバンド無線アクセスは相互補完する形で共存すると考えられます。いずれにしても、話題が豊富になれば社会の活性化に力が入ります。こうしたことが政治や経済の停滞で蔓延する閉塞感を吹き飛ばすエネルギーになることを期待します。

都丸敬介(2008.1.20)

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