なんでもマルチメディア(531):名刺

シニア世代のパソコン教室で、名刺の作成をテーマに取り上げてみました。名刺というと業務用のものを連想するためか、現役を引退した人や家庭の主婦が名刺を持つことがほとんどありません。けれども仕事とは関係なく役立つことが少なくありません。
 手元の百科事典によると、1560年にヴェネツィアの留学したドイツ人が、帰国の際にお世話になった先生方を訪問し、不在のときは名前を書いた紙片を置いてきたという記録があるということです。このように、初期の名刺は訪問相手が不在のときに置いてくるものだったようです。
 グループ旅行に参加すると、後で写真を送るから住所・氏名を書いて下さいと手帳をだされることがよくあります。旅行でなくても、なにかの会合で出会った人たちに自己紹介をすることがあります。このようなときは名刺を持っていると重宝します。
 パソコン用の印刷用紙には、A4版1枚に10枚の名刺を印刷でき、印刷後にばらばらに切り離せる厚手のものがあります。パソコンを使うと、文字の形や色、配置などを自由に変えること、写真を入れることなどが簡単にできます。いろいろな種類の名刺を作って、名刺を使うときの状況に応じて使い分けることを提案したところ、あっというまに多くの種類の楽しい作品が生まれました。教室では、市販されている名刺作成ソフトではなく、標準的なワープロソフトを使いました。
 余談ですが、写真の名刺判は、19世紀にフランスの写真家が名刺に写真を入れることを考えて特許を取ったときのサイズが、約5.7cm×9.2cmだったことに由来しているということです。
都丸敬介(2007.12.2)

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