なんでもマルチメディア(435)ウェブの新世代:Web2.0

インターネットの利用効果を飛躍的に高めたワールドワイドウェブの技術が生まれてから15年近くになり、Web2.0という新しい潮流が始まりました。Web2.0は2004年に開かれた米国の出版社オライリーとメディアライブ・インターナショナルの間のブレーン・ストーミングで生まれた概念で、2004年10月に最初のWeb2.0コンファレンスが開かれました。今年のWeb2.0コンファレンスは数千人の参加者があったと報じられています。
 Web2.0はインターネット利用サービスの第2世代を総称する概念的な用語であって、定義が確立していない混沌とした状態にありますが、情報社会のプラットフォームとしてウェブを利用することや、ユーザーによる情報発信が主役になる、ということが共通認識のようです。
 こうした混沌とした状態に集まった巨大なエネルギーが、次第に具体的な形になって新しい時代を生み出すことが過去に何度もありました。情報通信ネットワークの分野では、1970年代中頃から1980年代中頃までがこうした時代でした。この時代に、ディジタル通信、光ファイバー通信、衛星通信、携帯電話、LAN、コンピューター・ネットワーク、インターネットなどが一斉に具体的な形になりました。
 Web2.0がこれからどう展開するのか分かりませんが、日本がウェブの新時代に取り残されることがないか気がかりです。1970年代と比べて、IT関係の企業や技術者が桁違いに増えたにもかかわらず、日本では海外からの技術導入と小手先の改良に明け暮れていて、Web2.0のような新しい興奮が見えません。現役世代の発憤を期待します。
都丸敬介(2005.12.5)

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