なんでもマルチメディア(417):次世代ネットワーク

米国で毎年開かれている民間企業主催の技術コンファレンスに、次世代ネットワーク(NGN)コンファレンスというのがあります。今年も9月末にワシントンで開催されますが、プログラムを見ると、IMS、ADS、FMC、WiMAXといった、情報通信ネットワークの動向を示す幾つかのキーワードが並んでいます。これらのキーワードは今後5?10年の世界的な情報通信の潮流を示唆していると思えます。
 IMS (IP multimedia subsystem)は第三世代携帯電話の標準化団体「3GPP」が作成した、実時間IPマルチメディア・サービスの規格です。
 ADS (application delivery systems)はWebベースのインタフェースと高速インターネット・アクセスによって実現する、新しい情報ネットワーク・サービスの概念です。
 FMC (fixed-mobile convergence)は固定電話と携帯電話の融合サービスです。これは日本でもすでに話題になっています。
 WiMAX (worldwide interoperability for microwave access)は、無線都市域網(MAN)の標準技術の一つであるIEEE802.16規格として作成された、高速無線アクセス技術です。FTTHやADSLの利用が難しい地域を救済する技術として注目されています。
 これらのキーワードはどれも情報通信インフラ関係のものですが、インフラが変化すると、それを利用する新しいサービスが次々に生まれます。新しい時代の情報通信インフラを利用する放送と通信の融合がすでに進んでいますが、単なる既存サービスの融合だけでなく、新しい概念のサービスの出現が期待できます。これは大きなビジネスチャンスになります。
都丸敬介(2005.08.21)

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