なんでもマルチメディア(549):SaaS

2006年頃から、新しい情報サービスとしてSaaS(サース:ソフトウェア・アズ・ア・サービスの略)という言葉が使われるようになりました。その前の2000年頃から、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)が注目されて、大きな事業になる可能性が期待されました。ASPはインターネットを利用して、ユーザーに情報処理サービスを提供する事業者です。最近はASPという言葉はほとんど使われなくなり、同じ意味の言葉としてSaaSが使われています。

 SaaS事業の世界的なリーディング・カンパニーといわれているセールスフォース・ドットコム社の資料によると、同社のユーザー数は日本国内で10万、世界で100万超であり、2005年に12百万件だったデータ処理件数が、2008年には14千万件に増えたということです。ユーザー数が何を指すのか分かりませんが、契約企業数とすると多すぎるので、このサービスを利用できる登録者数ではないかと推測します。

 市販されている商品の大部分は誰がどのように使うのかということがはっきりしていますが、ASPあるいはSaaSが提供しているサービスは誰がどのように使うのかということがよくわかりません。これはSaaSの発展のために重要なことです。

パソコン用のアプリケーション・プログラムは個々のパソコンに組み込んで使うのが一般的ですが、最近は文書作成や表計算などの一般的なアプリケーション機能を、インターネットを介してオンラインで利用できるサービスが増えてきました。このようなサービスもSaaSに含まれるのかどうか分かりませんが、無線携帯端末の発展と連動する新しい情報処理サービスの形態が芽生えてきたようです。

都丸敬介(2008.4.13)

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です