今日(2008年3月31日)NTT東西日本のNGN(次世代ネットワーク)商用サービス「フレッツ光ネクスト」が世界に先駆けて始まりました。これまでの新聞や雑誌の記事では、NGNの普及に効果があるキラーコンテンツが見あたらないといった、ネガティブな論調が目に付きましたが、この新しいサービスは情報流通革命の起爆剤になる多くの特徴を備えています。
3月28日に発表になったサービスメニューには、個人向けと企業向けがあります。企業向けサービスは目立たないメニューですが、広域企業ネットワークに大きなインパクトを与えると思われます。全国規模の企業や組織の広域情報通信ネットワークを支える通信サービスの分野では、1984年のディジタル専用線のサービス開始以降、フレームリレー、セルリレー、IP-VPN、広域イーサネットなどが次々に出現してきました。そして、企業情報通信ネットワークの構成がめまぐるしく変わってきました。
「フレッツ光ネクスト」に含まれる「フレッツ・VPNゲート」と「ビジネスイーサワイド」は、技術的には既存のIP-VPNおよび広域イーサネットと同じかもしれませんが、性能やサービス品質の違い、そして料金の違いがあります。これらの要素がどのように評価されるのか興味があります。
「フレッツ・キャスト」という、映像や音楽を配信するコンテンツ事業者向けのサービスは、コンテンツ事業者とNGNのネットワークをつなぐ幹線です。この幹線を通して提供される情報コンテンツがNGNの光アクセス回線によって家庭に届きます。4月からは地上波ディジタル放送の再送信が始まるようです。1本の光ファイバーによる放送と通信の融合がようやく実現しました。
都丸敬介(2008.3.31)
スポンサーリンク