今月(2007年2月)8日に、台北にある故宮博物院の大改修が終わって公開されたことが報道されました。この博物院は世界四大博物館の一つといわれているそうですが、そのような肩書きを知らなくても、中に入るとそのすばらしさに圧倒されます。65万点あるという収蔵物は、内戦で敗退した国民党が北京の故宮博物院から運んだものですが、これだけのものをよくも運んだと驚きます。
以前拝観したときの展示品は、陶磁器や絵画が多かったように覚えています。骨董屋の店先にあれば一つだけでも人目を引きそうな、美しい青磁や白磁の作品が何十も並んでいたのは壮観でした。このような展示物を北京の故宮博物院では見かけませんが、北京のほうには、運べなかったのではないかと思える大きな展示物がいくつもあります。両方の博物院を見比べると、歴史の流れを強く感じます。
北京の故宮は昔の紫禁城そのものなので、建物自体が素晴らしい文化遺産です。台北の故宮博物院は20世紀に博物館として建築されたものですから、北京の故宮と比較することは意味がありませんが、これも素晴らしい建造物です。
たっぷり時間をとって、もう一度台北の故宮博物院を見たくなりました。
都丸敬介(2007.2.18)
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