なんでもマルチメディア(518):尾瀬

今月30日に尾瀬地域が日光国立公園から分離して「尾瀬国立公園」になることが決まりました。私が最初に尾瀬登山に出かけて、その美しさのとりこになったのは1950年代の初期です。それから、春夏秋冬のすべての季節に何度も尾瀬に行きました。
 今の天皇陛下が結婚された日が臨時の祝日になったので、この日を挟んで尾瀬にスキーに行きました。尾瀬ヶ原の西端にある山の鼻小屋に泊まり、暗いうちに至仏山の山頂までスキーを担いで登り、山頂から一息に滑って降りたことが昨日のことのようです。その後、尾瀬ヶ原を横切り、凍結した尾瀬沼の上を歩いて、長蔵小屋にたどり着いたのは真っ暗になってからでした。
 長蔵小屋の3代目のご主人だった平野長靖さんは、私の職場の友人が高校の同級生だったことから、スキー合宿の世話になり、親しくなりました。長靖さんは尾瀬を環境破壊から守る保護運動で活躍中の1971年12月に、過労で遭難死されました。その数週間前に晩秋の尾瀬を訪ねたのが長靖さんと話をした最後になりました。
 尾瀬の最高峰の燧ヶ岳に登ると、北側に形がよい会津駒ヶ岳が見えます。この山も新しい尾瀬国立公園に入ることになりました。駒ヶ岳の入口にある檜枝岐村には良い温泉と伝統的な郷土芸能の檜枝岐歌舞伎があります。駒ヶ岳の山頂付近は広々とした気持ちの良い場所です。
 国立公園になっても、美しい場所は何時までも自然の姿を保って欲しいと願います。
都丸敬介(2007.8.20)

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