なんでもマルチメディア(630):インターネット・ビジョン

コンピューターの応用研究分野に「コンピューター・ビジョン」というのがあります。インターネット上の百科事典ウィキペディアでは、コンピューター・ビジョンを「大雑把に言って「ロボットの目」を作る研究分野である」と説明しています。この説明では具体的なことが分かりませんが、おおむね、静止画や動画のデータを集めて自動分析し、3次元認識や動画像認識を行うことを総称しています。

 このことに関連して、IEEE(米国電気電子学会)が20108月発行の論文誌で「インターネット・ビジョン」の特集を組んでいます。この言葉はまだウィキペディアには見当たりませんが、コンピューター・ビジョンとインターネットを結び付けることによって、新しい可能性や価値を生み出すものと言えます。

 たとえば、インターネット上にある莫大な量の写真を集めて、観測対象をいろいろな方向や距離から見た形に加工することや、時間的な変化を表示することの研究が行われています。このような技術が進歩すると、いままで見えなかったものが見えるようになる可能性があります。そして、新しい社会システムや産業に発展することが期待できます。

 残念ながらこの特集号の論文執筆者には日本人が一人も見当たりませんでしたが、現役世代の研究者や企業のリーダーにも関心をもってもらいたいテーマの一つです。

都丸敬介(2010820)

なんでもマルチメディア(629):フレッツ・テレビ

地上アナログ放送の終了まで1年を切りました。私はこれまでアンテナを使って地上デジタル(地デジ)と衛星デジタル放送を受信していましたが、最近、NTT東日本の、光ファイバー回線を使うフレッツ・テレビを導入しました。導入したといっても、すでに光ファイバー回線を高速インターネット接続と通常の電話に使っていたので、テレビ放送の受信機能を追加しただけです。「フレッツ・テレビ」の月額追加料金は682.5(税込)です。

 NTTの光回線を使うテレビジョン放送には「ひかりTV」と「フレッツ・テレビ」があります。「ひかりTV」はテレビジョン信号をIPパケットで伝送するIPTV方式ですが、「フレッツ・テレビ」は、ケーブルテレビと同様に、高周波テレビジョン信号を伝送するRF方式です。「ひかりTV」には衛星デジタル放送の中継がありませんが、「フレッツ・テレビ」では衛星放送も受信できます。

 今回の「フレッツ・テレビ」追加工事は、光回線終端装置(ONU)とルーターを交換しただけで、40分ほどで終わりました。私は、デジタル・チューナーを外付けして、古いアナログテレビ受像機を使っています。これまで、アンテナとデジタル・チューナーをつないでいた同軸ケーブルを新しいルーターにつなぎ替えただけで、問題なくテレビの受信ができました。インターネット接続と電話も、何もしないで継続できました。

 以前、台風でアンテナが倒れて、屋根を修理したことがありますが、今後はこうしたことが起こる心配がなくなりました。

都丸敬介(2010729)