欧米の通信事業者と頻繁に情報交換をしていた時代にワインを飲む機会が増えたこ
とから、ワインに興味を持つようになりました。そこで一年間ワインの通信教育を受
講しました。毎月解説付きのワインを数本飲んで、最後には修了証書をもらいまし
た。飲酒量は少ないのですが、かなり前から、いつもシャブリを手元においてありま
す。
いつか読んだ海外小説に、「日本人がシャブリを買い占めてしまうので、フランス
人の口に入りにくくなった」という趣旨の記述がありました。シャブリはブルゴー
ニュ地方の北西部の地名であり、ここでできる辛口白ワインの名前です。カリフォル
ニアワインにもシャブリという名前のものがありますが、ブルゴーニュのシャブリに
ある、独特の土壌による味がありません。
フランス企業の日本支社の社員に、内輪のクリスマスパーティーに招かれてことが
あります。このときの当番が選んだワインがプイ・フュッセでした。そして贅沢な味
を一つ覚えました。また、アリゴテの味も覚えました。イタリアの白ワインではガ
ビ・ディ・ガビが好みです。
フランスのアビニョン郊外にある小さな個人経営のホテルに数日滞在したときのこ
とです。最後の夕食にホテルのマダムが選んでくれた赤ワインがおいしかったので、
記念にラベルをはがすよう頼みました。ところが、翌朝出発するときに、ラベルをき
れいにはがせなかったといって、中身が入っている一本を土産に持たせてくれまし
た。このとき以来、ワインショップでコート・デュ・ローヌの名前を見ると心が弾み
ます。
都丸敬介(2009.2.22)
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