なんでもマルチメディア(626):写真のクリップ

日常的な散歩の途中や旅行先で写した花の写真をパソコンで見ていると、思いがけない美しさに気づくことがあります。このようなときは、パソコンで写真を切り抜いて、自前のクリップ・アートを作っています。
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パソコン文書に挿入して使える写真やイラストのクリップ・アートはいくらでもありますが、自分で写真のクリップを作るのも楽しいことです。私が作った写真クリップの一部を添付ファイルで送ります。添付ファイルは白い部分が透明になっているGIF形式です。ワードやエクセル、パワーポイントなどの文書に挿入すると、ちょっとしたアクセントになります。

 指導をしているシニア対象パソコン教室で、このような花の写真クリップを受講者に進呈すると、みんな喜んでいます。

 clip2.gif多くの花は輪郭の形状が比較的単純なので、マウスを使って切り抜きができますが、複雑な形状の切り抜きにはペンタブレットを使っています。今使っているペンタブレットは、2005年に開かれたハンドレッドクラブの会合で知り合った(株)ワコムの方にお世話になったものです。小型で低価格のものですが、その後購入した大型の高性能のものよりも写真の切り抜きには適しています。

 

 

clip3.gif複雑な写真の切り抜きには何時間もかかることがあります。長い時間パソコンの画面に視線を集中して無心に切り抜きに没頭していると、頭がすっきりしてきます。手足の筋肉を使うわけではないので、体全体がリラックスします。写真のクリップは時間がたっぷりある高齢者に適した遊びといえます。

都丸敬介(2010年6月21日)

なんでもマルチメディア(624):iPadの教訓

 米アップルの多機能携帯端末iPadが日本でも発売になり、大きな反響を呼んでいます。iPadは新しい形態の電子書籍端末として注目されていますが、すでに複数種類の電子書籍端末が存在しています。それなのに、なぜ日本でiPadのようなものが開発されなかったのかという議論がほとんどありません。

 

 新しいものを実現するには、こんなものが欲しいという夢、描いた夢を実現する執念、夢を実現するための支援体制、製品やシステムの実現に必要な要素技術などが必要なことを、過去の多くの事例が示しています。

 

 国際的な情報通信分野での存在感が低下している日本が、1980年代の元気を取り戻すためには、iPadのようなものがなぜ日本で出現しないのかといったことを声高に議論する必要があります。多機能携帯端末の分野には日本発の優れた技術や利用経験が多くあります。これらの資産と夢を結びつけると何を生み出せるかという議論も必要でしょう。たとえば、iPadのディスプレイを電子ペーパーで実現して、コンテンツを見るときにはポケットから取り出して広げて使うといったことがあります。

 

 iPadを手に入れるために泊り込みで並ぶエネルギーを、日本発の新製品に活かすことを、現役を引退したオールドエンジニアの一人として期待しています。

 

都丸敬介(201061)