逗子駅から葉山に行く道が海岸に出る手前に、レストランチェーンのレッドロブス
ターの店があります。久しぶりに海岸に散歩に出かけて、この店の看板から昔のこと
を思い出しました。レッドロブスターという店の名前は、米国メイン州の特産品であ
るメインロブスターに由来したと記憶しています。
私がメインロブスターの味を覚えたのは、今からちょうど30年前にボストンに行っ
たときです。現在のインターネットの全身であるARPANETの機器を開発して製造して
いたBBNという会社がボストンの郊外にありました。この会社を訪問したときに泊
まったボストン市内のホテルの近くのレストランは、どの店もロブスターを売り物に
していました。
一軒の店を選んで入ると、ウエイトレスにいきなりボイルかブロイルと聞かれまし
た。最初は意味がわからなかったのですが、すぐに「ロブスターを食べるのだろう。
ゆでるのか焼くのか」という質問だとわかりました。大きなはさみをもった、新鮮で
巨大なロブスターがたった7ドルだったことを今も覚えています。その後でロサンゼ
ルスで食べたメインロブスターは20ドル以上しました。
1980年代の初期に東京の六本木にレッドロブスターが開店したころは何度か行きま
した。当時のこの店の自慢は、米国から生きたものを空輸し、死んでしまうと廃棄す
るということでした。この頃、アンカレジ空港の土産店ではさみをテープで巻いた生
きているロブスターを売っていました。今はどうなっているのでしょうか。
都丸敬介(2009.2.15)